それわた

それがわたしにとってなんだというのでしょう、な雲吐き女のつれづれ

自分語りがきらいな人間が、強くなれる理由を知った話

 「あなたの強みはなんですか?」。就活で、面接官から開口一番に聞かれるこの質問が大きらいだった。わたしの強み?そんなに知りたいならわたしを雇ってご自分の目で確かめてみては??とマジで思っていた。

 周りの友だちが、先輩や友人に「わたしの強みってなに?」と聞いてまわっていた時も、わたしは歯を食いしばって母から言われたことのある長所そうなところや、客観的に見てアタリをつけたそれっぽいものでESを埋めた。

 なんとかそれを乗り越え就職し、販売の仕事をしていた時、毎日売り場でお客さまにフレンドリーすぎる接客をこいては上司に「あのひとあんたの友だちかなんかなの?」と呆れられるのに、人事評価の面談は毎回泣きながらやっていた。自己評価表は、期日になっても1文字も書けず、上司につきっきりで強制的に書かせてもらっていた。とにかく、自分の評価は聞きたくないし、話せないのだ。

 自分のことを超低評価し、「いいところなんて一つもないよ!!」と思っているというのともちょっと違う。言わば「恥ずかしい」の極大、「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリ恥ずかしい」みたいな感じだ。昨日食べたごはんのことや仲良しの友だちの鉄板ネタは72時間だって話せるが、自分の内面の話となると一言も話せない。ただ恥ずかしい。

 こんなんなので、歴代の彼氏に自分の内面を話したことすら一度もない。仕事や、将来の話も一切したことがない。

 そんな風に、避けて避けて、縄張りを避けて通る野良猫のように自分と向き合うことからなんとか逃げ切ってきたのだが、この度上司が変わり、「もっとあなたの長所を活かして仕事をしてほしい」みたいなことをのたまう「妖怪☆メンタリング石田ゆり子」みたいなひとになってしまった。

 ゆり子は言った。「ストレングスファインダーを受けてください」

 な ん そ れ ! (cv ZAZY)

 ゆり子は自腹で1800円+税もする本を課の人数分購入し、みんなに配った。表紙には「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう【新版】ストレングス・ファインダー2.0」とある。ツッコミどころしかないが、単騎でツッコんだが最後、わたしの全てが丸裸になってしまうと思い、何も言えなかった( ;  ; )

 次の面談までにやっておけと言われ、同僚が続々とteamsに自分の強みを5コずつドヤ顔で(いやしらんけど)コメントする間、わたしはじっと拳を握り耐えていたが、ついに面談の朝が来てしまい、30分前にやっと本を開いた(おっせぇわ)。てけてけと質問に答え、ついに5つの強みが出た。

 ①最上志向 ②包含 ③共感性 ④ポジティブ ⑤適応性

 んー、めっちゃバカそう(最上志向をのぞき)。

 カテゴリで言うと、①のみ「影響力」、ほかはすべて「人間関係構築力」に極振り。そんな人間いるかよ。

 でも、本を読んでいくと「アレ?わりと共感できるカモ」と思い始め、最初はぜってー違うと反発を覚えていた「最上志向」についても思い当たる節が出てきた。昔から、録画した番組をDVDに焼く際にはすべてのCMを完璧に排除したかったし、うまく行かない恋愛は立て直さず即捨てていた。我ながら完璧主義に近いものがある。

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 長々と書いて疲れてきちゃったので、また今度、自分の納得度とともにmy strengthとやらを見ていこうと思う。これも、誰も見ていない私庭・はてぶろだからこそ書けるよ。ありがとう、(株)はてな。ありがとう、日曜深夜1時。おやすみなさい。